Annie Lennox Bare
しばらく前に、Eurythmicsを復活させ、 Peaceというアルバムを発表した同ユニットのヴォーカリストAnnie Lennoxが発表したソロ・アルバム。全曲が彼女の作詞作曲になるこのアルバム、安定感のある手堅い造りで、「さすが」、と思わずうならせる力作。1980年代にはエレクトロ・ポップという一つのジャンルにおいて、ある種パイオニア的存在だった彼女が、この作品などでは「王道」とも言い得るポップ・ミュージックを見事な形で体現。ゆったり目のテンポを持つ楽曲が大部分を占める、いわゆるヴォーカル・アルバムと呼び得る体裁をとっているのだが、これを可能にしているのは、彼女の持つソウルフルなその圧倒的歌唱力に尽きる。何だか、どんどんうまくなっているように思うのだが、いかがなものだろう。(2003/06/21)