Alexander Witt監督作品 Resident Evil: Apocalypse 2005.01(2004)
日本では『バイオハザード 2』と題されているけれど、この映画、原タイトルは上記の通りである。これだと、元ネタになっている日本製ゲームとの関連が見えないわけだが、英語圏の人はこの辺りをどう考えているのだろうかと気になった。でもって、よく調べたら全然問題ないことが判明。要するに、向こうではあのゲーム自体がResident Evilシリーズな訳だ。なるほどね。
それは兎も角として、本作品は日本製ゲーム『バイオハザード』シリーズを元ネタとした娯楽作品。とある研究所で軍事用だか何だかで開発された「死者を蘇らせ、人を襲わせる」ヴァイラス(間違ってもウィルスではない。)が漏れ出して文字通りのバイオハザードとなるのだが、これを解消すべく闘う女性アリス(Milla Jovovich)の活躍を描くホラー&アクション映画。
と言いたい所なんだが、実はこの作品、そもそも「映画」にさえなり得ていないと思った次第。つまり、私見ではこの作品、劇場公開したり、DVDを売って良いレヴェルにまで到達していないのだ。プロット、脚本、演出、キャメラ・ワーク、美術など、全てにおいて極めて未熟で、これは一体何なのか、と思った訳。結構才能のあるPaul W.S. Andersonが監督した第1弾はまだましだったんだが…。
今時、例えばゲームの途中で挿まれるムーヴィなどでさえ、この作品より遥かに完成度が高いのが普通になっていて、幾らなんでもこれはひどいんではないかな、と考えた。わざとB級っぽさを狙っている訳でもあるまいし、ましてやB級ホラーはもっと良く出来ていることが多い。第3弾も作られるんだろうけれど、良いスタッフ(というか、標準的な、で充分)を集めて欲しいものだ。と云う事で、久々に辛口な評論を終える。(2005/05/20)