KELLY CLARKSON Breakaway
アメリカン・アイドルなるオーディション番組の初代優勝者である女性ヴォーカリストKELLY CLARKSONの第2作。デビュウ・アルバム、シングルは全米1位になったようだが未聴。でもって、このアルバムもまずまずの売り上げとなっている模様。まあ、これはある意味売れないと困る造りになっていて、要するに今日のアメリカにおけるショウ・ビズの典型例みたいな作品なのである。タイトル曲‘Breakaway’は純粋にとても良い曲だし、AVRIL LAVIGNEだのEVANESCENCEだのDidoといった、最近成功を収めたそこそこ歌がうまくてそこそこ美貌な女性ヴォーカリストやそれを擁するバンドたちにあやかった楽曲群の出来具合には、若干それらを希釈しているという見方も可能とは言え、それでも尚目を瞠るものさえある。敢えて難点を挙げるならオリジナリティの欠如、ということになるかも知れないけれど、ポップ・ミュージックにそれを求めてもね…。乗り越えちゃう天才もいるのだけれど、まあ、これは今日において売るための計算なり戦略なりを徹底化しちゃうとこういうものが出来ます、という事例としてとても面白い作品なのである。以上。(2005/01/25)