EVANESCENCE FALLEN
米国 Arkansas 州は Little Rock 出身の4人組ロック・バンド EVANESCENCE の記念すべきデビュウ・アルバム。バンド名の発音はとても難しいのだが(意味分かります?)、それは措くと致しまして、と。フロント・パーソンは女性ヴォーカルの Amy Lee という人。Sarah Mclachlan だの、Paula Cole だの、Tori Amos だのといった1990年代に一世を風靡した女性ヴォーカル達に良く似た透明感のある声とそこそこ超絶技巧に近い歌唱法・力の持ち主で、まあ、要するに彼女の成長期であったこの時期にそういう人々から多大なる影響を受けたのだなということを想像させられた次第でございます。全体的には、バンド・サウンドが強調され、更には要所要所にピアノやストリングスも交えた結構壮大な楽曲構成が特徴で、例えば MUSE みたいなのが好きな方にはお薦めできます(というか、モロに MUSE なんですけど…。とは言え、あちらの方がその作り込み具合は大変高度なものです。)。ちなみに、第6曲目のタイトルである、“tourniquet” という単語の意味が分からなくて思わず辞書を引いてしまったのですが、これは「止血帯」のこと。止血するときなんかに使うやつですな。当り前か。手持ちの辞書には足を縛っている絵が描いてあります。ちょいと歌詞を引用するけれど、"My god, my tourniquet, return to me salvation " 云々。何か凄いですね。アルバム全体も、こういう雰囲気に満ちています。すなわち、バンド名にもなっている、「はかなさ」とか「あやうさ」みたいなものが滲み出ているかと…。以上、珍しく中身にまで踏み込んだ紹介でした。ということで。(2003/05/24)