Natalie ImbrugliaWHITE LILIES ISLAND
日本国内での知名度も日増しに上がっているように思えるオーストラリア生まれのシンガー・ソング・ライタNatalie Imbrugliaの3年ぶり第2作。「大傑作」、という言葉が全く妥当なものだった奇跡的快挙とも言えるデビュー作Left of the Middleの後で、これを超えるのはもの凄く難しいことだと思っていたのだが、3年という長いブランクを、恐らくはヴォーカリストとしての修練と作詞・作曲能力の涵養に費やしたのだろう本作は、誠に期待に違わぬ傑作で、改めてその才能ぶりを堪能した次第。大部分の楽曲の共同作者であり、多くの楽曲のプロデュースも手掛けるGary Clarkなる人物の手腕と才能も相当なものである。ちなみに、本作が体現するような、ギター・サウンド、バンド・サウンド重視の音づくりは端的に私の好みなのである。なお、間もなく待望のオリジナル・フル・アルバムが出るLisa Loeb的、あるいは最近ベスト盤を出したけれどそんなものは今更全く買う気がしないThe Corrs的、あるいはバンド晩期におけるThe Smashing Pumpkins的テイストの全編にわたる横溢が、ごくごく個人的には大変興味深かった。なお、タイトルの‘WHITE LILIES ISLAND’とは、彼女が住んでいる所なそうな。ロンドン郊外らしいので、来春辺り付近を散歩しに行くことになるかも知れない。以上。(2001/11/05)