sade lovers rock
今日においてやや供給過剰気味とも言えるソウル・ディーヴァの草分け的存在であるSade AduをヴォーカルとするグループSade(発音はshah-day位になる模様。)による、誠に久し振りのオリジナル・アルバム。一体何年振りなのだろう。8年?本欄の二つ前に紹介したenyaと同じく、このグループもデビュウ以来、そのサウンド・スタイルは一貫している(両者は全く対極的なのだが。)。本作も、適度な倦怠感と、憂鬱感を醸し出した孤高のヴォーカルを中心に、一切の無駄を省いた、極めて緻密に構成された適度に(これが大事な点である。)ソウルフルな極上のポップ・サウンドが横溢する。その完全主義の故か、恐らくはその製作に途方もない時間を費やしたのであろう本作を、じっくりと味わって頂きたいと思う。(2000/12/19)