Prince Musicology
レーベルとの契約問題でゴタゴタしまくりだったこの人だけれど、このところようやく音楽活動に専念出来るようになったのか、購入していない昨秋発売のインストゥルメンタル・アルバム‘n・e・w・s’から立て続けのリリースとなった。こちらも購入していないが昨年はライヴ・アルバムさえ出ていた訳だが、そんなこんなな精力的活動の中で先頃発売された本作品は、この人の持ち味とも言うべきファンク&ポップ路線の傑作で、大変聴き応え有り。ウェブ上に存在する様々な批評を見ていたのだが、確かに1980年代前半のあのとんでもない作品群を知っている人間には物足りないものなのかも知れないが、これはこれで一つの境地を示しているようにも思う次第。奇を衒わず、王道ファンクで何が出来るか、を模索している感があるオーソドックスと言えばオーソドックスな秀作である。(2004/06/21)