Joe Jackson Night and Day 2
かの傑作Night and Dayが出たのが1982年のこと。本作はその続編に当る。その間この人が何をしていたのかは良く分からないけれど(当然の如く検索をかけてみたら、結構面白いことをやってきたことが良く分かった。ふむふむ。)、少なくともメジャーな音楽シーンからは姿を消していたことは紛れもない事実である。さて、Night and Dayに含まれていた楽曲の懐かしいフレーズを巧みに織り交ぜた本作は、この人の基本的な使用楽器であるアコースティック・ピアノを多用し、ジャジーかつラテン的なテイストを加味し、更には打ち込みも随所にちりばめた、言ってみれば1980年代から90年代を回顧するかの如き内容。アルバムとしての完成度は極めて高く、セルフ・プロデューサであるJoe Jacksonが、多大な時間を割きつつ、腕によりをかけて練り上げたことがひしひしと伝わってくる見事な作品で、取り敢えずは最近のイチオシであると述べておこう。(2001/02/22)