The Chemical Brothers Push The Button
通算5枚目。1990年以降のディジタル・ロック界を先導してきたと言って良いだろう彼等の新作は、賛否両論あるようだが見事なまでにHiphop指向なものとなった。この人達、前々からそれなりにヴォーカルを多用してきたわけだけれど、今回はそれがより徹底化され、コトバの持つ力を復権させよう、なんていう意図さえ感じられるような作品に仕上がっている。古今東西の様々なリズムとメロディが交錯する、アルバムとしての完成度を徹底的に計算し尽くした傑作ではないかと思う。取り敢えずの基本アイテムである。(2005/02/20)