Eddi Reader Angels & Electricity
スコットランド生まれの女性シンガーEddi Readerのソロ第4作。これで1992年のソロとしてのデビュウ・アルバムから2年おきに几帳面なほどコンスタントにアルバムを発表していることになる。本作の内容は全体に「おとなしい」印象を受けるもので、この人の持ち味であるように思う何となく下町的、片田舎的な喧噪感のある奔放なサウンドは影を潜めていて、精々第2曲に表れている位である。私としては大傑作であるソロ第1作に見られたような、誠に多様な曲想と、凝りに凝ったアレンジを全面に押し出すような路線をさらに拡張する方向に進んで欲しかったのだが、その後の作品はどんどんシンプルになっていっているように思う。それはそれとして、アルバムの出来自体は、前作よりはましかも知れないけれど、余り感心できないな、などと思う。何よりも新味に欠けるのだ。まだまだ守りに入る年齢ではないような気がするのだけれど。多分西暦2000年に発表されるだろう第5作に期待したい。(1998/07/16)