DAVID BOWIE REALITY
先頃来日を果たしたかの大御所David Bowieによる、共同プロデューサとしてTony Viscontiを迎えた2003年発売のオリジナル・フル・アルバム。例えば第1曲‘NEW KILLER STAR’に典型的に現われている何となく安っぽいギター・リフなどに感じられる1970年代的グラムないしパンク魂が特徴なように思うこのアルバム、ものすごい傑作ではないのだが少なくともそこそこのものだ、という程度の感想しか抱けない。1年足らずで新譜を出す創作意欲には敬意を払いたいのだが、要は捨て曲としか思えない楽曲が余りにも多過ぎるのが問題。それほど遠くなさそうな次回のリリースでは、珠玉の名曲だけを集めるなり、1990年代に出していたような何らかのコンセプトに貫かれた楽曲のみに絞ったアルバムを期待したい所。以上。(2004/03/18)