goldie saturnzreturn
ドラムンベースの大家goldieの新作。2枚組で計150分という、CDの限界まで詰め込まれた、それだけではなく意欲的かつ大胆な作品である。中でも第1曲motherは60分を超えるというとんでもないもの。まあ、考えてみればプログレだのアンビエントだのといったジャンルでは古くからこういうことをやっていたのだから、今更驚くことはないのかも知れない。とりあえず、ここにはアンビエント・ミュージックとテクノの見事な融合を見ることが出来るといっておこう。B.イーノがドラムンベースを使ったらこんな感じになるのかな、などと思ってしまったのは私だけではないだろう(イーノは最近何をしているんだろう?)。2枚目は全10曲という割と普通の中身。「ゲーム音楽っぽいな」、という印象を受けてしまったのだけれど、あらゆるジャンルのサウンドスタイルを取り込んだ、極めてヴァラエティにとんだものになっていて、1枚目とは違った意味で面白かった。なお1枚目の第2曲にゲスト・ヴォーカルとしてD.ボウイが参加している事も付け加えておきたい。(1998/03/16)