steely dan everything must go
結局二人組で楽曲を創ることが最良の選択なのだ、という結論に達したらしいDonald Fagen と Walter Beckerが、有能なストュゥディオゥ(断じて、「スタジオ」ではない。長くなるから、ローマ字アルファベットで表記した方が良いかもですね。)・ミュージシャンを集めて創り出した最新オリジナル・フル・アルバム。サウンド・スタイルは1970年代にこの人達がやっていたことを継承。基本的にアルバム・オリエンティッドな作品を長きにわたって作り続けてきた彼等だけど、今回は完全なコンセプト・アルバムで、テーマはタイトルや、あるいはジャケット写真が「時計売り」であることからも分かる通り「時間の流れ」。歌詞カードにも、一頁毎に時計の絵が背景として描かれている。意味深で、私のような浅学なものにはところどころ意味不明な、現代詩とも言い得るようなその歌詞群は、恐らくネイティヴ・スピーカでも理解するのが大変なものなのだろう。例えば、7曲目のタイトルともなっている“pixeleen”というのは一体何なのか?歌詞の中に“Roppongi”という固有名詞も登場しているのだが、何のことやら…。“pixel”と言えば、画素数のことですけれどね。まあ、それは自らに課す宿題ということで。以上。(2003/06/22)