SNOW PATROL A HUNDRED MILLION SUNS
北アイルランド人とスコットランド人の混成バンドであるスノウ・パトロール(Snow Patrol)による、ドイツとアイルランドで録音されたという通算5作目。前作『アイズ・オープン』はかれこれ売上500万枚を超える大ヒットとなり、シングル・カットされた名曲中の名曲"Chasing Cars"はビルボードで5位を記録。そんな大成功の中で2年ぶりの新作リリースとなったけれど、このバンド、安定期に入ったな、ということを感じさせる、期待に違わぬ見事な出来映え。なお、プロデューサはU2やブロック・パーティ(Bloc Party.)などを手がけるギャレット・ジャックナイフ・リー(Garret "Jacknife" Lee)なのだが、その手さばきの見事さは確かに捨てがたい。このバンド、やはりサウンド・デザインが素晴らしいというか、要するに見事なまでに私のツボなのだ。ヴォーカル担当のギャリー・ライトボディ(Gary Lightbody)の声は本当に良いし、全体のトーンは「英国北部」、ということを見事に体現しているし、という感じ。楽曲的にはタイトルの長いロック・チューンの6曲目"Please just take these photos from my hands"と、異様に長い3部構成の11曲目"The Lightning Strike - (i) What if this storm ends? (ii) Sunlight through the flags (iii) Daybreak"が素晴らしい。取り敢えず、冬の必須アイテムです。夏に聴くのも良いですけれど。以上。(2008/12/27)