Sting 57TH & 9TH
The Policeの元メンバというか、それ以降のキャリアの方がはるかに長くなってしまったスティング(本名Gordon Matthew Thomas Sumner)による、昨秋発表のソロ第12作である。タイトルはニュー・ヨークの「9番街・57丁目」、という意味。あちこちで「ロックへの回帰」などと謳われているのだけれど、確かにほぼ全編ギター・ロック。「あれ、そもそもこの人って、こんなにストレートなロックをやっていたことがあったっけ?」、と思ったのだが、それくらいストレート。65歳を超えて、そういう境地に立った、ということなのだろう。こういうサウンド指向がこれからどう展開していくのか、楽しみである。個人的には、割と1990年代の仕事に近い9曲目"Inshallah"がお気に入り。是非とも映画のエンディングに使って欲しい、いぶし銀な感じのチューンである。以上。(2017/01/25)