Alanis Morissette FLAVORS OF ENTANGLEMENT
1995年のデビュウ以来、同じく今年新作を出したシェリル・クロウ(Sheryl Crow)と並んでグラミー賞の常連として君臨してきた感のあるキャナダ出身のシンガー・ソング・ライタ・アラニス・モリセット(Alanis Morissette)の4年ぶりとなる新作である。いかにもこの人らしい第1曲"Citizens Of The Planet "で幕を開け、アコースティック指向の静かなバラードからシンプルなカントリー調の楽曲、はたまたインダストリアル系のロック・チューン、あるいはエレクトロニックなロック/ポップ・チューンなどなど、多彩な内容を盛り込みつつかつまた絶妙に練り込まれたといった印象のアルバムで、さすが、という感じ。全体的な印象としてはかなりエレクトリック指向が強まったようにも思えるのだけれど、それもこれも、Seal、Björkなどの楽曲を手がけてきたガイ・シグスワース(Guy Sigsworth)がプロデュースをしていることによる。例えば4曲目"VERSIONS OF VIOLENCE"なんていうのは完全にBjörkなのだけれど、個人的には、タイトルの言葉'flavors of entanglement'(とても訳しにくいんだけれど、日本語だと「こじれた雰囲気」位の意味だろうか。)が歌詞に含まれているよりおとなしめでカッコ良いエレクトリックな楽曲である7曲目"MORATORIUM"、あるいはファルセット気味のヴォーカルとギターのカッティングが程良くマッチしたシンプルなロック・チューンの9曲目"Giggling Again For No Reason "がお気に入り。以上。(2008/06/16)
FLAVORS OF ENTANGLEMENT