Marc Webb監督作品 The Amazing Spider-Man 2013.04(2012)
目覚ましい成果を上げたサム・ライミ(Sam Raimi)版スパイダーマン・シリーズの記憶が新しい中、新たなシリーズがスタート。そこには大人の事情が秘められているに違いないのだが、それはさておき。監督にはマーク・ウェブ(Marc Webb)という、それこそこの映画を撮るために生まれてきたような名前の人物を起用。ちなみに、「アメイジング・スパイダーマン」とは長らく描き継がれてきたコミック版のオリジナル・タイトルである。
優秀な頭脳を持ちながらちょっと頼りない感じの高校生ピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィルド=Andrew Garfield)は、ある日父親が残した謎の資料を発見。これについて話を聞くべく、父の同僚だったカート・コナーズ博士(リス・エヴァンス=Rhys Ifans)が勤めている某企業に赴く。好奇心から一人実験室に侵入したピーターは、実験動物のクモに刺され、バタバタする中、博士のもとで学んでいる同級生のグウェン・ステイシー(エマ・ストーン=Emma Stone)に追い出される。やがてピーターは体の変調に気付き、スパイダーマンとして目覚めていくのだった、というお話。
第1弾なので、かなり既視感の強い内容になっていることは否めない(何せ、こないだ観たばっかりだし…)。しかしながら、全体を覆う暗くて重たい雰囲気からはこのシリーズが基調としてくのだろうコンセプトを明瞭に感じ取ることができるし、新鋭のガーフィルド&ストーンの生き生きとしてみずみずしい演技、そして、何よりもパーカーがスパイダーマンとしての能力を獲得してくプロセスの丁寧な描写が光る作品となっている、と思う。続編の公開を待ちたい。以上。(2013/07/30)