ATOMS FOR PEACE AMOK
RADIOHEADのフロント・マンであるトム・ヨーク(Thom Yorke)が、そのソロ・アルバムThe Eraser(2006)のライヴ演奏のためにナイジェル・ゴドリッチ(Nigel Godrich)、Red Hot Chili Peppersのベーシストであるフリー(Flea)他を招集して作られたバンド、 アトムズ・フォー・ピース(ATOMS FOR PEACE)によるファースト・アルバムである(おそらくファーストにしてラスト。)。プロデュースはゴドリッチが務めている。サウンド的には1990年代終盤以降のRADIOHEADやヨークのソロ作みたいなアンビエント・テクノな雰囲気。ヨークの歌唱も最近のRADIOHEADやソロ作におけるものと同様。なので、ほとんどRADIOHEADの新作と思って貰って良いかも知れない。ただ、若干クラブ系ダンス・ミュージックへの傾斜がある、気もする。リズム・トラックの作りこみ、ほぼ歌いっぱなしのヨークのヴォーカリストとしての充実ぶり、アルバムとしての完成度等々、実に聴きどころの多い作品で、本年を代表することになるのでは、と現時点で述べたくなるほどの出来栄えである。以上。(2013/05/12)