THE STROKES ANGLES
ニュー・ヨークのバンド、ザ・ストロークス(The Strokes)による5年ぶりとなる通算4作目。5年も経ったのか、と思うのと同時に、このバンドのキャリアもいつの間にやら10年を超えたのだな、と感慨にふけってしまった。やはり、21世紀のロック・シーンのある部分はこの人達によって担われてきたのは間違いないわけで、もう解散しちゃったの?、とか3枚で終わり?、などなど、時々は考えたりしたのだけれどひとまず安心というところ。さて中身について。1曲目の"Machu Picchu"はかなり電子音を取り入れた意表を突く曲。6曲目"Games"もそうなんだけれど。1980年代っぽいというか、ニック・カーショウ(Nik Kershaw)とかあの辺りな感じ。って、誰も知らないか。そんなことないよね。2曲目のシングル曲"Under Cover Of Darkness"以降は基本的に彼ららしい時々突拍子もないギター主体のバンド・サウンドに移行。結構凝った作りになっているのだけれど、1曲1曲が短くて、あっという間に終わるのが勿体ないというか何というか。でも、第5曲"Taken For A Fool"であるとか、ラストの第10曲"Life Is Simple In The Moonlight"なんていうのは結構良い曲なのじゃないか、と思う。全体に、おとなしくなったり、打ち込みっぽくなってはいるのだけれど、基本姿勢は変わっていないのじゃないだろうか。むしろ、5年もあったんだから、もっと激しく変わっても別に驚かなかったんじゃないかな、などと思ってしまう割と想定内の作品である。以上。(2011/07/06)