ANÚNAの2枚
マイケル・マックグリン(Michael McGlynn)率いるアイルランド共和国のヴォーカル・グループであるANÚNAが、2005年に出したベスト盤と2001年に出したオリジナル・フル・アルバムを遅ればせながら紹介しておきたい。ちなみに、昨年Sensationというアルバムが出ているのだが、これについては現時点で未入手である。

さて、まずはアメリカで発売されたベスト盤であるEssential。その活動の集大成的なもので、教会音楽的なものからトラディショナルなもの、あるいは楽器をふんだんに用いたポップ・チューンまで、多種多様な楽曲が収録されている。まとまりはないのだが、個々の作品は実に聴き応えのあるものばかりで、これはケルトあるいはアイリッシュ音楽ファンならずとも必須アイテム。ちなみに、2003年にも同じタイトルでUK仕様のベスト盤が出ているのだが、微妙に楽曲構成が異なっている。

続いてCynara。こちらは2001年にリリースされたオリジナル・フル・アルバムなのだけれど、途轍もない傑作。同時に購入した上記のベスト盤よりはるかに出来が良いと思う。ヴォーカル・グループとしての可能性を極限まで追求したと言って良いだろう見事な作品で、アレンジ・演奏ともに練りに練られた個々の曲と、更には全体を通しての楽曲構成が大変素晴らしく、そこで表現されている音楽世界には思わずのめり込んでしまった次第。実はこのアルバム辺りから何曲かを、2ヶ月ほど前に加入させて頂いている合唱団で取り上げて貰おうとしているのだが、いずれどこかで披露する機会があるかも知れないのでご期待のほど。以上。(2007/07/14)
essential_anuna
cynara_anuna