Ben Affleck監督作品 ARGO 2013.09(2012)
ベン・アフレック(Ben Affleck)監督・主演による、実話に基づく長編映画である。製作にはアフレックの他、ジョージ・クルーニー(George Clooney)、グラント・ヘスロヴ(Grant Heslov)らが名を連ねている。第85回アカデミー賞にて、作品賞・脚色賞・編集賞の3部門を受賞したことは記憶に新しいが、ここからも分かる通りかなり高い評価を受けた作品ということになる。
時は1979年11月。イラン革命のさなか、反米デモ隊はテヘランの米国大使館を占拠。52人のアメリカ人外交官が人質となる。しかし、6人の大使館員はその直前に辛くも大使館から脱出し、カナダ大使公邸に逃げ込んでいた。CIAのトニー・メンデスは、6人の救出のため、『アルゴ』という架空のSF映画をでっちあげ、6人をロケハンでイランに赴いた制作スタッフに偽装することを画策するが、果たして作戦は成功するか否か、というお話。
米政治史上空前のでっち上げ、ということになるのだろう。ほとんど実話、ということなのだが、いやはや凄いことを考えるものだ。この映画自体の出来栄えもそれはそれは見事なもので、1980年前後の雰囲気は良く出ていると思うし、緊張感に満ちた脚色・演出は本当に素晴らしい。題材が題材だけに敬遠する向きもあるかも知れないが、純粋にエンターテインメント作品としても優れているので、あらゆる方にお勧めしたい。以上。(2013/11/30)