天才音楽家であるプリンスによる、通算37枚目となるオリジナル・アルバム。「プリンス & サードアイガール」名義のPlectrumelectrumとは同時にリリース。なので、どっちが36枚目で、どっちが37枚目でも良いのだが、それは置くとして、と。こちらの名義は「プリンス」のみとなっているが、「プロデュース、編曲、作曲および演奏は＠サードアイガール、＠ジョシュアワールドによる。」とジャケ裏には記載されている。大部分をやっているはずの本人はどこに書いてあるんだ…。サウンド的にPlectrumelectrumとはちょっと毛色が異なっていて、こちらは概ねR&Bの内側で構成されている。また、ヴォーカルはコーラスも含め大部分をプリンス自身が担当している。全体としてかなりエレクトリックな音作りになっていて、その洗練のされ方がなんだか凄い。ひょっとすると今世紀に入って聴いた様々なアルバムの中で一番良いかも、というほどの作品に仕上がっている。本作によって全く衰えることのない創作能力を見せつけてくれたプリンス、一体この先どこへ向かうのか、見極めたいと思う。以上。（2014/11/21）