Luc Besson監督作品 Arthur 3: The War of the Two Worlds 2012.05(2010)
ご存じリュック・ベッソン(Luc Besson)による「アーサーとミニモイ」シリーズの第3弾にして完結編である。実は、日本未公開。第2弾の日本国内での興行が芳しくなかった、ということなのだろうけれど、このセザール賞受賞作品が日本で公開されない、というのは実に悲しいことでもある。一番問題だったのはタイミング、だろうか。
さてさて、前作『マルタザールの逆襲』で復活し、更には巨大化を果たした魔王マルタザールだったが、本作ではアーサーの祖父アーチボルトから巨大化薬を奪って仲間たちを巨大化させ、いよいよ人間たちへの攻撃を開始する。一方、アーサーとその仲間のミニモイたちは、マルタザールの陰謀から人類を救うべく、まずはアーサーを巨大化、というか普通に戻すことを画策する。二つの世界の命運を決する戦いの行方は?、という物語。
マルタザール役のルー・リード(Lou Reed)に続いて、かなり重要な役柄であるマルタザールの息子ダルコスにはイギー・ポップ(Iggy Pop)を起用。大物起用ぶりもここまで来たか、という感じなのだが、極めつけはラスト近くに現われるとある人物の役名。思わず絶句。いやはや恐るべし。フランスでは大ヒットした模様の、ベッソンがほぼ捨て身でエンターテインメントに徹しきった傑作である。以上。(2012/10/10)