GARBAGE BLEED LIKE ME
ニルヴァーナ(Nirvana)やザ・スマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)のアルバムをプロデュースしていたこともある、アメリカのオルタナティヴ・ロック・シーンを語る上で大変重要な人物ブッチ・ヴィグ(Butch Vig)率いるGARBAGEが昨春久々に出した4枚目のオリジナル・アルバム。1995年から始まる彼らのキャリアだけれど、1994年に起きたカート・コバーン(Kurt Cobain)の死から始まる「グランジみたいなものの退潮」という世の流れは彼らにとって厳しいものであったはずで(1曲目"BAD BOYFRIEND"のドラム担当は元ニルヴァーナのデイヴ・グロール(Dave Grohl)だったりするように音的には結構近いものがある。)、世が世ならもっとメジャーになっていたんじゃないかとも思う。それほど目立たなかった今回のリリースもそういう流れの中にあるわけだけれど、全編を貫くカッチリとしたギター・サウンドと、シャーリー・マンソン(Shirley Manson)という稀代の女性ヴォーカルの存在感あるパフォーマンスが相俟って、実に良い味を出していると思う。特に5曲目"BLEED LIKE ME"なんていうのは大変な楽曲なわけで、これをネット上で聴いて購入に至った次第。他の曲はこれほどじゃないけれど、まあ全体として悪くないアルバムだと思う。以上。(2006/04/19)