グラスゴー発祥のバンドであるプライマル・スクリーム(Primal Scream)による、通算11枚目のオリジナル・アルバム。プロデュースはヴォーカルを務めるボビー・ギレスピー(Bobby Gillespie)、ギターを務めるアンドリュー・イネス(Andrew Innes)、スウェーデン人のビヨルン・イトリング( Björn Yttling)の3人が担当。1982年の始動以来実に30年以上が経過しているが、このバンド、相変わらず衰えない創作意欲、求道心、向上心等々、本当に言葉をどれだけ尽くしても表現できないくらい素晴らしいものがある。さて、本作の構成は非常にはっきりしていて、基本的に奇数番号曲にソウル系、ソフト系、バラード系、ややアナログ系の曲を、偶数番号曲にテクノ系、デジタルロック系という風に並べている。ただし、7曲目と8曲目は逆転している。1990年代以降、デジタルに行ったりアナログに行ったりと往還を繰り返してきたように思う彼らだけれど、それを1枚のアルバムの中でやってみよう、というようなコンセプトなのだろう。ちなみに、特にテクノ系の曲群については、サウンド的にニュー・オーダー(New Order)に極めて接近しているようにも思うのだが、それはそれ。これは偶然では全くなく、テクノを色々追求していくとこうなるというか、きっとそういうことなのだろう。以上。(2016/05/10)
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