Ernie Barbarash監督作品 CUBE ZERO 2006.04(2004)
「Saw」シリーズの原点にもなったと思われる、いわゆる「ソリッド・シチュエーション・ホラー」の代名詞とも言える「CUBE」シリーズのどうやら完結編らしい。まあ、そういう触れ込みで更に続いたものを我々はたくさん知っているのだから、それはさほど大きな意味をもたない。ただ、一応この建物で何が行なわれていて、それが何の目的なのかは説明されるので、まあ完結編という言い方もそれほど「看板に偽り」的なものではないのかも知れない。
さてさて、色々書くと興味を削ぐことになるはずなので中身についてはごくごく簡単に記すことにするけれど、第1弾、第2弾とは打って変わって、今回は謎の立方体集合建築物のオペレータ2名と、内部に閉じこめられた人たちという、内外の視点で物語が進行することが新趣向となっている。
上記2名その他が操作するモニタ周辺に置かれているモノ等々、登場する様々なガジェット群には若干興味を引かれた次第なのだが、実のところその物語自体はそれなりに面白い第1、第2作と比べてそれほどの拡張なり深化がなされているとは到底言えず、結論を一言で言えばこれは私にとりかなり「消化不良」な作品であった。以上。(2006/12/18)