The Jesus & Mary Chain DAMAGE AND JOY
ニュー・ウェイヴからオルタナティヴまで、あるいはその後に至るまで、ロック・シーンに圧倒的な影響力を与えてきたスコットランドの伝説的バンド、ザ・ジーザス・アンド・メリー・チェイン(The Jesus & Mary Chain)による、実に19年振りとなる通算7作目のスタジオ録音アルバム。いやー、これが何とも素晴らしい出来栄え。彼らの代名詞だったノイズはほどほどに抑えられ、むしろ透明感あるサウンドに時の流れをほんの少し感じたりもするのだが、その骨格は全然変わっていない。今年のベスト曲になるかも知れない、元ベル・アンド・セバスチャン(Belle and Sebastian)のイゾベル・キャンベルが参加した何ともポップな第6曲"The Two of Us"を筆頭に、明確なコンセプトを持つ楽曲群が収められた、風格すら漂う1枚。これを聴かずして、2017年のロックは語れない、そんなアルバムである。以上。(2017/04/25)