Tim Miller監督作品 『Terminator: Dark Fate』
ターミネーター・シリーズの、『新起動/ジェニシス』以来約4年振り最新作である。通算6作目、となる。邦題は「ニュー・フェイト」だが原題はDark Fate。製作総指揮にジェイムズ・キャメロン(James Cameron)が復帰し、監督は『デッドプール』(2016)などで知られるティム・ミラー(Tim Miller)が担当。ある意味、前作以上に原点回帰的なストーリー、となっている。
1998年、スカイネットの誕生を阻止したサラ・コナー(リンダ・ハミルトン Linda Hamilton)と息子ジョンの前にT-800が現われ、ジョンを殺害する。時は流れ、2020年、メキシコに住むダニー(ナタリア・レイエス Natalia Reyes)は父に擬態したRev-9の襲撃を受けるが、未来から来たグレイス(マッケンジー・デイヴィス Mackenzie Davis )により救われる。こうして、ダニーとグレイス対Rev-9の死闘が幕を開けるのだった。
まあ、上に要約した通り、基本的には35年前の第1作とか、もうちょっと言うと25年前の第2作と同じことをやっている。単に、救世主とそれを守るナイト役が女性に変わっている、というだけのことである。もうちょっと膨らましてほしかったのだが、本当にそれだけである。
CGの使い方など、技術面すらもあの超傑作『2』からあまり変わっていないような気もする。何でこうなってしまったのか。私たちが期待しているのは、傑作のリメイクではなくて、第1作や第2作が体現していたイノヴェーションなのだが…。
じっくりと時間をかけて、今までやってきたことを整理したり、新しいことを思いついたりあるいは取り入れたりできるようにしてから、次作に取り組んで頂きたい思う。以上。(2019/11/30)