Martin Scorsese監督作品 The Departed
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傑作とされるのだけれど未見の香港映画『インファナル・アフェア』のハリウッドによるリメイク版として制作された超大作である。基本的には単純明快なエンターテインメント作品なのだけれど(まあ、結構長いのだが…)、超豪華キャストによる俳優達の〈競演〉振りが誠にすさまじく、それを観ているだけでも十分に「浸(ひた)れる」作品となっている。
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舞台は現代のボストン。マット・デイモン(Matt Damon)が演じるマフィア側から警察機構側に秘密裏に派遣されている男と、レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)が演じるデイモンとは逆に警察機構側からマフィア側に秘密裏に派遣されている男という2名を軸とした、マフィアと警察の腹の探り合いその他を描く。
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話のテンポ、音楽の使い方、各場面のメリハリある演出が兎に角見事で、この辺りは監督のマーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)の面目躍如といったところ。ウィリアム・モナハン(William Monahan)の脚本も実にこなれていると思う。この作品、既に色々な映画賞にノミネートされていたり受賞したりしていて(ノミネート・受賞一覧)、その極めつけとしてはゴールデン・グローブ賞において5部門にノミネートされた、等々という形で高い評価を受けているのだが、同じく5部門ノミネートのアカデミー賞では最終的にどうなるのかが注目されるところである。
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そうした制作スタッフ陣の仕事に加え、この映画における最大のポイントは冒頭で述べた俳優達の競演振りにあり、そもそもがマフィアのボス役であるジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)の成り切り振りは、それだけでも十分に映画が成立してしまっているのではないかと思うほどだし、他にディカプリオの口の悪い上司役をしているマーク・ウォールバーグ(Mark Wahlberg)も実にはまり役という感じ。もう一人の上司役である懐かしのマーティン・シーン(Martin Sheen)も、なかなかに渋い。以上。(2007/02/07)