春先には出ていた、ドイツはハンブルグ出身のエレクトロニック・デュオであるディジタリズム（Digitalism：ちなみに発音のカタカナ表記は英語的にしています。）のデビュウ・アルバム。両名とも21歳位という若さのこの二人、よくもまあこれだけ色々なものを吸収してきたな、という感じの幅広い楽曲構成、そしてまたその洗練振りには目を瞠らされる。基本的にはフランスのテクノ・ユニットDaft Punkのサウンド・スタイルに近いと思うのだけれど、The Man-Machineのジャケットをさりげなく引用しているライナ写真にも端的に現われているようなジャーマン・テクノの大御所KRAFTWERKへの傾倒振りもそのサウンドの随所に感じられたりするし、シングル・カットされている第7曲"POGO"などにみられるヴォーカルの使い方にはブリティッシュなロック・テイストもふんだんに盛り込まれていたりする。色々な意味で聴き所の多い傑作だと思う。今後の活動にも注目したいところ。以上。（2007/11/25）