春先にリリースされていた、既に活動を停止しているアイルランド共和国が生んだ至高のバンドThe Cranberriesのヴォーカリストであったドロレス・オリオーダン（DOLORES O'RIORDAN）の、そのリリース自体がある意味事件と言える初ソロ・アルバム。路線はほとんどThe Cranberriesと変わっていなくて、基本的にロック色の濃い、そしてまた適度に洗練された良質のポップ・アルバムに仕上がっている。プロデュースは本人とダン・ブロドベック（Dan Brodbeck）という人なのだけれど、公式サイトを見てもこの人の素性は今一つ分からない。優秀な録音技術者、といった立場の人な気がするのだけれど。それは兎も角、こういう一度聴いたら忘れられない声というものを持ってしまった以上は一生歌い続ける他はないわけで、ソロ活動の更なる充実、そしてまたゆくゆくはバンド活動の再開を果たしていただきたいところである。以上。（2007/11/14）