Denis Villeneuve監督作品 『Dune: Part Two』
フランク・ハーバート(Frank Herbert)の傑作小説Dune(1965)の再映画化作品第2部である。スタッフ、キャストは第1部とほぼ同じ。昨今のハリウッド映画では見慣れているとは言え、クレジットされたスタッフの尋常ではない数に圧倒されたのだが、この作品、映像や音響といったテクノロジ面での先鋭性はもとより、そうしたマネジメント面でのパフォーマンスまで含めて、今日におけるハリウッドの到達点を示すものということになるのだろうと思う。2年足らずでこれを作るって…。
主人公ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ=Timothée Chalamet)とその母レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン=Rebecca Ferguson)の超美形親子が、追跡を逃げ切り砂漠の民フレメンの一行に加わったところから第2部が幕を開ける。彼らは復讐を遂げ、世界に平安をもたらすことができるのか、そんなお話。
原作小説の6作あるうちの1作目がこれで完結。ここまでで5年位かかってるので、全部作ると、30年位?いけないことはない、かも知れない。今回もある意味ここで終わり?、っていう終わり方なので、続きも観てみたいと考える人は多いはず。ちなみに、ポール・アトレイデスは基本第2巻『砂漠の救世主』までの登場なので、その後は子供たちとか更に子々孫々の世代になっていくから、いけるよね、とか。
さてさて、最後に、今回の再映画化で改めて、1960年代のSFが後の世に与えた影響の計り知れない大きさを感じた。70年代以降に作られた様々なSF作品に見られるアイディアの多くはこの作品辺りで既に現れている、と思う。この際全巻読み直すか、と考えた次第である。現状入手が難しいのだが…。以上。(2024/03/21)