TELEMAN FAMILY OF ALIENS
9月にリリースとなった英国のバンドであるテレマン(Teleman)による、5曲入りEPを間に挟んでの2年振り3作目である。サウンド的にはほぼエレクトロニック・ポップへと転向。昨年リリースのEPFÜNFに含まれていたヒット・チューン"Repeater"が結構ハードな感じに仕上がっていて、これの成功を受けてそっちの方向に向かうのかと思いきや、今回は全編かなりソフトなテイストに終始していることにやや驚いた。しかし、それによってアルバムとしての統一感はしっかりと保たれていて、入れれば売れるかも知れないのにそういうヒット曲を敢えて入れない会社の方針みたいなものには大いに共感するところ。BBCでヘヴィ・ローテーションとなっていた第3曲"Song For A Seagull"や、表題作の1曲目"Family Of Aliens"などにその特徴が強く現われている、無駄を省きに省いた感じの良く練られたアレンジが心地よい全11曲。バンドの全世界ブレイクを前にした静かなる名盤、と表現しておきたい。以上。(2018/10/22)