FAUXLIAGE FAUXLIAGE
カナダのエレクトリック・ユニットであるDeleriumの本体であるビル・リーブ(Bill Leeb)とリス・ファルバ(Rhys Fulber)の二人が、Sixpence None The Ritcherのリー・ナッシュ(Leigh Nash)をヴォーカルとして加えて作った音源を並べたとんでもなく素晴らしいアルバムである。Deleriumのアルバム群も素晴らしいのだがこれもまた本当に素晴らしい。誠に、言葉が出ないくらい素晴らしい。そんな傑作中の傑作アルバムにして空前の企画盤の中身はと言えば、全体を通して若干のアコースティック曲を含みつつも基本的にはひたすらヴォーカル・アルバムという構成。リー・ナッシュの透明感ある声をエレピを基調とするエレクトリックにしてかつまた適度にアコースティックな、実にこの上のないサウンドが包み込んでいる、というような具合。とりわけ第1曲"All the World"のシンプルかつ哀愁溢れるコード進行であるとか、珠玉のポップ・チューンである第4曲"Let it go"の楽曲としての近年まれに見るような出来映えであるとか、ヴォーナス・トラックでは2種類のリミックスを聴くことが出来る第7曲"Rafe"の絶妙極まりないアレンジなどなど、といったところにこのアルバムの凄さが端的に表れている。是非My Spaceなどで音源をチェックして欲しい。そして、捨て曲など全くない、紛れもなく2007年の最高傑作だと思うアルバム、是非お手元に置いて頂きたいと思う次第。以上。(2007/11/10)
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