BAT FOR LASHES FUR AND GOLD
"BAT FOR LASHES"とは、パキスタン人の父を持つナターシャ・カーン(Natasha Khan)のステージ・ネイム。なのでこの記念すべきデビュウ・アルバムは基本的に彼女のソロ・プロジェクト、ということになる。ビョーク(Björk)のような冒頭2曲"Horse & I"、"Trophy"(これイイです。)のような曲にまず驚かされるのだが、次の曲"Tahiti"などではもっとトラディショナルな、そしてアイリッシュな感じすら漂う。でもやっぱりビョークな4曲目"What's A Girl To Do?"で、ああそういう人か、と思いきや、第5曲の超名曲バラード"Sad Eyes"でその懐の深さを感じつつ、第6曲"The Wizard"では再びビョークに戻ったり。これで半分ね。後半パス(笑)、なのだけれど、実質的な終曲"I Saw A Light"はタイトルも凄いけど曲も凄いことは一応述べておく(ああ、トッド・ラングレン=Todd Rundgrenだと"I Saw The Light"なので。)。まとめると、まあ、基本ビョークなのだけれど、そこに4ADであるとか、クレスピュキュールであるとか、ラフ・トレードであるとか、そういうのが上手く絡み合った、非常にツボな作品。第2作が非常に楽しみな、そしてまた実現するかどうか微妙だけれど来日が非常に楽しみな新星の登場である。以上。(2007/03/03)