英国の生んだ、どう考えても今のところ21世紀最高のバンドColdplayによる通算6枚目となるオリジナルアルバム。プロデューサとして前作Mylo Xylotoと同じダニエル・グリーン（Daniel Green）、リック・シンプソン（Rik Simpson）を招聘したこの作品、バンド・サウンドをあえて拒否するかのような、全体としてこれまでにないほど静かで、そしてまたこのバンドらしいほのかな暖かさを内包するアルバムに仕上がっている。ほとんどエレクトロニック・アンビエントに近い異色作である先行シングル曲の第5曲”Midnight”、あるいはまた、ややつつましい感じのアルバムの中では対照的に最もキャッチーな楽曲である、ラスト近くのこれも先行シングルであった第8曲”A Sky Full of Stars”などは、彼らの数ある傑作に数えることができるだろう。以上。（2014/06/26）