Belle and Sebastian Girls in Peacetime Want to Dance
スコットランド出身のバンドである、ベル・アンド・セバスチャン(Belle and Sebastian)による通算9枚目となるオリジナル・アルバム。実に5年振り。これだけ時間が経つと、世の中も変わるし、音楽シーンも変わる。そんな中で出てきたこの作品、そのサウンド・スタイルはよりエレクトリックに、よりダンサブルに、とかなり大胆に変貌を遂げている。こういう変化っていうのはやはりプロデューサの意向や手腕によるところが大きいと思うのだが、今回はパフ・ダディ(Puff Daddy)やアニマル・コレクティヴ(Animal Collective)などを手掛けてきたBen H. Allen IIIという人を迎えている。なるほど。なお、この人がアトランタの人であるために、録音自体も当地で行なわれた模様。そんなこんなで、色々なことを試して、全てがうまくいった、という感じで、本当に良い仕上がり。新たな試みをたくさん含んだ、実に大胆かつヴァラエティに富んだ内容だけれど、彼ららしさはそこここで感じられるし、アルバムとしてのバランスはきっちりと保たれている。古くからのファンを満足させつつ、更には間違いなく新たなリスナを獲得するであろう、快作である。以上。(2015/03/22)