KEANE UNDER THE IRON SEA
私が考える2004年度の最優秀新人バンドKEANEによる第2作。これまた私が考えるに、バンドの真価というのは第2作で問われるもの。本作における若干の路線変更により、このバンドと比較されることが増えそうなRADIOHEADにしてもMUSEにしても、その第2作はとんでもない代物だった。(やはりギターレスのBEN FOLDS FIVEは第2作で見事にコケたけれど、それはおいといて、と。あれは1stが素晴らしすぎたためですんで…。)でもって、この作品はどうか、と言えば、そうしたモンスター・バンド群の第2作ほどとんでもない代物ではないにしても、前作並のクオリティは保たれているし、バンド構成としてはピアノ・ベース・ドラムのギターレス・トリオ形式が頑なに守られているのだけれど、「おや、ギターを新規に入れた?」と思ったら実はシンセサイザーで出しているというギターっぽい音が新しいテイストを付け加えていて、サウンド・プロデュース(Andy Green&Keane)のうまさを感じた次第。まとめると、シングル・カットされた何とも素晴らしい第2曲“IS IT ANY WONDER”を初めとして、純粋ポップスと言うよりはややロックっぽいカッチリした雰囲気の楽曲が多いことも特徴のこのアルバム、個人的にはややフワフワした感じだった前作よりも好みなのである。以上。(2006/07/12)