Robert Eggers監督作品 『ライトハウス』
2015年のThe Witchで長編デビュウし注目を浴びたロバート・エガース(Robert Eggers)による、2019年に作られた第2長編映画。第72回カンヌ国際映画祭で上映され、極めて高い評価を受けたとのこと。もろもろの事情で、日本公開は2年ほど待たされたことになる。
灯台のみが存在するとある島に、イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン=Robert Pattinsonが演じる。)が赴任するところから物語は始まる。島の灯台には古くから灯台守を務めるトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー=Willem Dafoeが演じる。)がおり、ウィンズローに対して高圧的な態度をとる。次第にエスカレートする、ウェイクによる嫌がらせとしか思えない行為に、ウィンズローの心は鬱屈していき、やがて…、というお話。
ほぼ二人芝居の作品なのだけれど、さすがに新旧の名優二人。そこは見せてくれる。モノクロームでヴィスタサイズ(で良いのかな?)という、古典的な画面に、既に古典になってしまったと思うコンテンポラリな音楽がかぶさる。そんな風に、極めてアーティスティックであり、かつまた非常に扇情的な作風で、圧倒された次第。この監督、未知数な部分もあるけれど、かなりの才能の持ち主だと思う。今後の創作活動に、大いに期待したい。以上。(2021/08/05)