COLDPLAY Mylo Xyloto
意味不明なアルバム・タイトルだけれど、実際良く分からない。本人達のコメントによるとxylo toesなんていう音楽用語から来てるらしいがなんじゃそりゃ。気になるけれどそれはさておいて。最早知らない人はいないんじゃないかと思う英国の4人組バンドCOLDPLAYの3年ぶりとなる新作は、再びプロデューサにBrian Enoを加えたものとなった。CDのパッケージ・デザインなんかも、1990年代のU2を彷彿とさせるのだが、こういうところにもEnoの影響はあるのかも知れない。何と言っても天才だしね。サウンド・スタイルは前作を継承。取り敢えず良曲ばかりが収められていて、一安心。先行シングル発売された"Every Teardrop Is A Waterfall"なんていうのはやっぱり名曲だと思うし、3曲目"Paradise"、4曲目"Charlie Brown"辺りの流れもとても良い。落ち着いた感じの終盤に突如現われる、ピアノとギターのミキシングが非常に心地良い、いかにもこの人達らしいナンバ"Don’t Let It Break Your Heart"なんてのも個人的には非常に好き。ラストのEno色満載な感じのバラード"Up With The Birds"も良い。アコースティックなものとエレクトリックなものが適度に融合されていて、ちょっとブリティッシュでアイリッシュ。2000年以降最大の成功を収めたバンドが、恐らくは凄まじいプレッシャの中で、3年もの月日を費やして作り上げた、前作ほどのインパクトはないとは言え、コアなファンをして概ねさすが、と言わせるはずの傑作である。以上。(2011/11/20)