Rob Marshall監督作品 Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides 2011.11(2011)
ジェリー・ブラッカイマー(Jerry Bruckheimer)製作、ジョニー・デップ(Johnny Depp)主演によるご存じ『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの第4弾である。原作はアメリカの作家ティム・パワーズ(Timothy Powers)が書いた『幻影の航海』(On Stranger Tides)という小説。時流に乗って昨年3D版が劇場公開されていたが、今回は自宅で鑑賞。ちなみに、本作の監督は第3作までのゴア・ヴァービンスキー(Gore Verbinski)から『シカゴ』などで知られるロブ・マーシャル(Rob Marshall)に交代している。
最恐と言われる海賊黒ひげ(イアン・マクシェーン:Ian McShane)が永遠の命をもたらすといわれる「生命の泉」の探索に乗り出したらしいことが噂される中、デップ演じるジャック・スパロウの前にはかつての恋人で女海賊のアンジェリカ(ペネロペ・クルス:Penélope Cruz)が現われジャックを呪われた航海へといざなう。ジャックの宿敵バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ:Geoffrey Rush)もまた、英国王の命により生命の泉探索へと向かう。邪教であるとして生命の泉破壊を目論むスペイン艦隊も加わり、事態はさらに混沌の極みへ。生命の泉を手にするのは誰か、という物語。
エンターテインメント作品が持つべき要素を全て兼ね備えたと言っても決して言い過ぎではないこのシリーズだけれど、ここにおいてもそれは見事に果たされている、と言って良いだろう。テンポの良い波乱万丈の展開、魅力的な登場人物たち、切れ味の良い殺陣、などなど、映画としての洗練ぶりはここでもまた、それはそれは只事ではない、と思う。
3作目で一応完結したと思われたこのシリーズも、こうして新たな展開を迎えた、というか、実際のところいくらでも続けられることが証明されてしまったように思うのだが、実はもう5作目に取り掛かっている、という話もある。決してマンネリになることなく、更なる高みを目指して欲しい、と思う。以上。(2012/06/10)