天才音楽家であるプリンスによる、36枚目となるオリジナル・アルバム。「プリンス」名義のArt Official Ageとは同時にリリース。こちらの名義は「プリンス & サードアイガール」となっているが、サードアイガールとは本作のバッキングを務める女性3人からなるバンドのことらしい。一応、ジャケット裏には、「プロデュース、編曲、作曲および演奏はプリンスとサードアイガールによる。」と書いてある。まあ、ほとんどの音はプリンス自身で作っている気もするのだが…。そんなこともあって、女性ヴォーカルがメインの曲が何曲かある。全体としてポップス指向が強かった1990年代の音に近いかな、とも思うのだが、よりナチュラル、というか、シンプルな音を指向しているようにも感じられる。ギター・ロックあり、ソウルあり、ファンクあり、ラップものあり、クリスマス・ソングっぽいバラードあり、と盛りだくさんだけれど、そのバランスは完璧としか言いようがない。通算40枚までもう少し。この後に続く作品群で、我々にまた新たな地平を見せてくれるのではないか、と期待してしまう。以上。（2014/11/20）