Steve Reich Radio Rewrite
アメリカ出身の言わずと知れたミニマル・ミュージックの巨匠、スティーヴ・ライヒ(Steve Reich 1936-)の楽曲を三つ集めた音源。リリースは2013年。既出作品としてRadioheadのジョニー・グリーンウッド(Johnny Greenwood)がギターとして参加する"Electric Counterpoint: I. Fast. II. Slow. III. Fast"と、キャナダのピアニストであるヴィッキー・チョウ(Vicky Chow)のソロとテープによる"Piano Counterpoint"の2曲、そして"Electric Counterpoint"を演奏するRadioheadから触発されて作曲したという新作「Radio Rewrite: I. Fast. II. Slow. III. Fast. IV. Slow. V. Fast」を収録する。演奏はアラン・ピアソン(Allan Pierson)指揮によるアラーム・ウィル・サウンド(Alarm Will Sound)という現代曲アンサンブルが担当。こうして聴いてみると、そもそもロックやジャズに少なからず接近していたライヒと、割と王道なロックからアンビエントへと傾斜していったRadioheadの云わばコラボレーションというのは、ある意味不可避なものだった、と言いうるかも知れない。快挙、とさえ言い得るプロダクションである。以上。(2014/02/22)