The KILLERS Sam's Town
ラス・ヴェガスから登場したバンドであるザ・キラーズ(The Killers)による昨秋リリースとなった通算2枚目のアルバムである。実はそこそこ売れたデビュウ作も持っているのだが、余りにも不出来なのでこの欄には記載しなかった、という経緯があったりする。で、この第2作なのだが、何とも禍々(まがまが)しくも怪しくもステキな出来映えで、こんな力量をどこに隠していたんだろう、と思わずにはいられない内容の傑作である。言ってみれば、例えばThe Cureがアルバムの中で数曲だけポップな曲をやっていたりするけれど、基本的にはそういう楽曲を集めたような感じ。全ての曲を書いているメイン・ヴォーカルとキーボード担当のブランドン・フラワーズ(Brandon Flowers)がとっている発声法にしても歌い方にしても、あの辺りの路線をかなり意識しているように思う。但し、全体的な印象としてはもう少しストレートなロック色が濃いかも知れない。なお、第6曲"Read My Mind"なんていうのは、昨年のベスト5楽曲に入れて良い程の名曲である。やや蛇足になるが、多少後期The Smashing Pumpkins的な部分もあるな、と思ったら共同プロデュースはFloodとAlan Moulderだった。以上。(2007/04/07)