槇祐治著『情報化・電動化・知能化のリスクマネジメント』幻冬舎ルネッサンス新書、2021.04

企業でリスクマネジメントをやっていたらしい槇祐治(まき・ゆうじ)という方による、誠に啓発的な書になる。特に初出などはなく、書下ろし。副題は〜「中央統制」対「自律分散」〜。おお、何ともキャッチィ。
タイトルや副題で内容は概ね分かると思うのだが、もののインターネット化であるとか、様々な分野における自動化や自律化、あるいはAIの発達といった、技術界の急速な発展に伴って生じてくる便利さとは裏腹の様々なリスクにどう備えていくべきか、ということをまとめたものになる。
今日において、という訳ではなく、これから先長きにわたって考えていくべきだろう課題が見えてくるような内容の書物となっている。正直な話、こうやって集約して頂くと、非常に助かる。
ただ、いかんせん、文章が読みにくく、ちょっと出版レヴェルに達してないんじゃないかと思うところもある。モニタリングとかやったんだろうか、などと。依頼してくれればいつでもやるのに…。せっかく良いアイディアがたくさん含まれているのに、かなり勿体ないと考えた次第である。以上。(2021/05/02)