Steven Soderbergh監督作品 Side Effects 2014.03(2013)
俊才スティーヴン・ソダーバーグ監督による、いつものことながらの豪華キャストを配した問題作。脚本は同じソダーバーグ監督の『コンテイジョン』(Contagion)(2011)でも冴えたところをみせてくれたスコット・Z・バーンズ(Scott Z. Burns)。配役は、ジュード・ロウ(Jude Law)、ルーニー・マーラ(Rooney Mara)、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(Catherine Zeta-Jones)、チャニング・テイタム(Channing Tatum)といった面々。
うつ病に苦しむエミリー(マーラ)が夢遊病発症下で夫を殺害するという事件が発生。夢遊病の原因が主治医のバンクス(ロウ)が処方した新薬の副作用によるもの、とされたため、バンクスは医師としての社会的信用を失う羽目に陥ってしまう。調査結果に納得のいかないバンクスは、エミリーとその周辺、あるいは新薬を巡る係争について単独調査を開始するが、やがて驚くべき事実が明らかになる、というお話。
社会性の強い数々の傑作を生みだしてきた同監督だけれど、さすがにしっかりとした構成と完成度を持つ作品で、歯ごたえは十分。更に言えば、どちらかというとエンターテインメントに徹した感の強い作品でもあり、最後まで退屈することなく鑑賞できた。
まあ、既に大女優であるキャサリン・ゼタ=ジョーンズが出てきた以上、何もないことはないよな、というか物凄く怪しいよな、という見かたをしてしまうのは致し方のないところだろうか。それが作品の質を落とすようなことは決してないのだが。以上。(2014/06/30)