Sam Raimi監督作品 Spider-Man 2002.10(2002)
マーベル・コミックが生んだヒーローである「スパイダーマン」の、『死霊のはらわた』などで知られるカルト映画作家サム・ライミ(Sam Raimi)を監督に起用しての実写映画化である。主役のピーター・パーカー=スパイダーマンには若き2枚目俳優トビー・マグワイア(Tobey Maguire)を起用。他に、キルスティン・ダンスト(Kirsten Dunst)、ジェームズ・フランコ(James Franco)、ベテランのウィレム・デフォー(Willem Dafoe)などが名を連ねている。
両親を亡くし、叔父夫妻に育てられたちょっと奥手な高校生ピーター・パーカー(マグワイア)は、社会見学で訪れたコロンビア大学で遺伝子改良を施された「スーパースパイダー」にかまれてしまう。翌朝、自身の身体に異変を感じるピーターだったが、やがて町の秩序を守る正義の味方「スパイダーマン」として覚醒していく。
一方、ピーターの親友ハリー・オズボーン(フランコ)の父である軍事企業オズコープの社長ノーマン・オズボーン(デフォー)は、職務の重圧から開発した実験用の増強剤を服用し、副作用により「グリーン・ゴブリン」へと変貌してしまう。暴走を始めるグリーン・ゴブリン。スパイダーマンは果たしてゴブリンを止めることができるのか、というお話。
特撮技術の粋を集めたような作品で、圧倒される。N.Y.の摩天楼は、このためにあったのか、などと変なことを考えてしまった次第。恋、友情、冒険、試練、戦い、運命等々、エンターテインメント作品としての全てを兼ね備えた傑作、と申し上げておきたい。続編にも大いに期待したい。以上。(2003/06/28)