昨夏に公開されたトランスフォーマー劇場版第5作である。邦題は『トランスフォーマー：最後の騎士王』。監督はこれまで同様にマイケル・ベイ（Michael Bay）で、主演には第4弾に続いてマーク・ウォールバーグ（Mark Wahlberg）が起用されている。出演は他にイザベラ・モナー（Isabela Moner）、ローラ・ハドック（Laura Haddock）、そして名優アンソニー・ホプキンス（Anthony Hopkins）など。

オプティマス・プライムが宇宙に旅立って後、新たなリーダであるバンブルビー率いるオートボット、人類の対トランスフォーマー組織、そしてメガトロン率いるディセプティコン達の三陣営は、三つ巴の戦いを繰り広げていた。

そんな中、オプティマスが破壊者ネメシスプライムとなって地球に帰還し、事態は更に混沌化。一方、ケイド・イェーガー（マーク・ウォールバーグ）はシカゴに墜落した宇宙船に乗っていたスティールベンから、騎士の紋章が付いたタリスマンを授けられ、紛争に巻き込まれていく。地球の、そしてまた宇宙の運命はいかに、というお話。

このシリーズもとうとう10周年。今回は「アーサー王と円卓の騎士」伝説をうまく取り込んだ、本当に良く出来たエンターテインメント巨編となっている。博物学やら考古学やらの蘊蓄がふんだんにまぶされていて、さりとて堅苦しくはなっていない。その辺りのバランス感覚が、このシリーズが今日のサブカルチャーとその周辺領域にしっかりと根を下ろした大きな要因ではないかと思っている。以上。（2018/02/01）