TRAVIS THE BOY WITH NO NAME
グラスゴウ出身の英国における国民的バンドであるトラヴィス(Travis)の通算5枚目となるオリジナル・アルバム。毎度おなじみのナイジェル・ゴドリッチ(Nigel Godrich)、あるいはマイク・ヘッジズ(Mike Hedges)等がプロデューサとして参加している。この人達を語る場合には何と言っても全英1位を獲得した2ndアルバムThe Man Whoを引き合いに出さないといけないのだが、路線と言い、メロディの出来と言い、楽曲の粒ぞろい具合と言い、かなりあの最高傑作に近いのではないかとさえ思える良品である。ほぼ捨て曲がない中、シングル曲の第3曲"Closer"及び第9曲"Under the Moonlight"もとても良いのだけれど、個人的には第4曲の打ちこみっぽい"Big Chair"が意表を突いていて非常に面白いと思った次第。やや蛇足ながら、これまた結構インパクトのある、フィル・コリンズ(Phil Collins)あるいは桑田佳祐っぽい音作りになっている第2曲のタイトル"Selfish Jean"のタイトルには思わず笑ってしまったということを述べておこう。以上。(2007/05/14)