COLDPLAY VIVA LA VIDA or Death And All His Friends
今年のサマーソニックにも出演する、最早RADIOHEAD並の存在になってしまった感すらある英国のバンドCOLDPLAYの第4作目となるオリジナル・フル・アルバムである。誰でも知っているブライアン・イーノ(Brian Eno)と、ビョーク(Björk)の作品などを手がけてきたマーカス・ドラヴス(Markus Dravs)を共同プロデューサに迎えたことからして既にとんでもない作品になることが予想できたのだけれど、そうした期待を全く裏切らない素晴らしい作品に仕上がっている。彼らの基本である流麗かつ案外泥臭い王道オルタナティヴ・ロック路線をそのまま引き継ぎつつ、そこにイーノっぽい荘厳さとドラヴスっぽい端正なアレンジがうまい具合に絡み合い、今日のロックが創り出しうる最高の音像が実現されているように思う。取り敢えず、冒頭から最後まで息つく暇もないような見事なアルバムなのだが、中でもとりわけこれまた復活して早々にサマソニに出演するThe Verveの名曲"Bitter Sweet Symphony"に比肩するかも知れない名曲であるタイトル曲"Viva La Vida"の素晴らしいことといったら、もうこれは、である。でも、個人的にはケルト音楽っぽいアコースティックな第9曲"Strawberry Swing"がその曲以上にお気に入り。まあ、何はともあれ本作は今年最大の注目作にして必聴盤であることは間違いなく、これを聞かずして今日のロックは語れない、と言っておきたい。以上。(2008/07/10)
Viva La Vida